皆さん、こんにちは。
欧州各国のリーグが再開に向けて動き出す一方、移籍市場も徐々に活発さを取り戻し始めています。先日には、注目株のティモ・ヴェルナーのチェルシー移籍が一斉に報道されるなど、ビッグネームも少しずつ動き出していますね。
さて、今回の記事では、今季若干16歳にしてバルセロナでのトップデビューを飾り、瞬く間に主力の一人に定着した新星「アンス・ファティ」について紹介していきたいと思います。バルセロナの次世代を担うのみならず、今後ヨーロッパを代表する選手としての成長にも期待がかかる超逸材です。
今回取り上げるのは以下の内容です。
- アンス・ファティの移籍情報まとめ
- アンス・ファティのプロフィール
- アンス・ファティのプレースタイルを解説!!
- まとめ
アンス・ファティの移籍情報まとめ
それでは、まずはアンス・ファティの移籍が噂されるクラブをいくつかみていきましょう。
移籍先候補その①:ボルシア・ドルトムント
ファティの獲得に早くから手を挙げているのは、有望な若手選手を中心に据えて成功を収めてきたドルトムントです。
彼らは日本の香川真司を始め、常に若手選手を臆することなくチームの中心に据えて、直近の10年間で絶えず結果を残してきました。
ドルトムントはその最たる例であるジェイドン・サンチョを絶対的な攻撃の柱として擁しているものの、サンチョは近いうちにプレミアのメガクラブへ移籍することがかなり濃厚になりつつあり、彼の慰留は至難の業だと考えているようです。
そこでサンチョの後釜としてドルトムントが注目しているのが、17歳のファティなのだとか。
確かにファティのポテンシャルはサンチョに勝るとも劣らないものがありますし、前線にワールドクラスを抱えているバルセロナにおいて、ファティが十分な出場機会を得ながら順調な成長曲線を描いていけるかは不透明です。
その点ドルトムントは若手を育て上げてきた実績があり、成長の場としては申し分ないでしょう。
しかしネックとなるのは契約形態と、高額な契約解除金です。
ファティをレンタルで獲得するのか完全移籍で獲得するのか、バルセロナとドルトムントの間では慎重な協議がなされるはずですし、完全移籍になる場合、ファティの契約解除金は凡そ1憶7000万ユーロ。日本円にして200憶円という規格外の値段です。
健全経営で知られるドルトムントがそこまでの金額を支払うかは疑問符が付きますが、とにかくこの移籍の肝はサンチョの去就と、ファティをどんな契約で獲得するか、この2点にかかっているといえるでしょう。
移籍先候補その②:ユベントス
諸手を挙げているクラブの一つが、イタリアの王者、ユベントスです。
何でもバルセロナがユベントスのMF、ミラレム・ピャニッチの獲得に興味を示しているとされており、ユベントスはピャニッチ獲得の際の条件として、ファティの譲渡を要求するプランがあるそうです。
確かに現状、ユベントスの前線は高齢化が進んでいます。C・ロナウドも30代の半ばに差し掛かり、イグアインも同様に30代。その他、ドゥグラス・コスタも29歳と、FW、ウイングポジションの選手は全体的に年齢層が高くなりつつあります。
世代交代を円滑に行う意味でも、ファティを獲得するプランはユベントスの「今後10年」を考える上では魅力的なプランなのでしょう。
しかしながら、バルセロナは現状このオファーに明確な解答を出しておらず、あくまでも「検討」の姿勢を取っているとのこと。確かに、30歳を迎えているピャニッチと17歳のファティのトレードには、「目の前の問題解決」と「世代交代」のどちらかを天秤にかけることに思えます。
いずれにせよ、このトレードが実現すれば今夏屈指のビッグディールになることは間違いありません。
バルセロナ側が何を最優先するかによって、この移籍の可否が変わってくるでしょうね。
移籍先候補その③:リーガ・エスパニョーラ中下位クラブ
最後は、筆者個人的に「実現したらいいな」というプランになります。
バルセロナとしても、昨季新星のように現れ、瞬く間にチームのオプションになったファティの才能の大きさは理解しているハズ。そして、クラブはそろそろ「メッシ後」のバルセロナを考えなければなりません。ちょうど、ロナウジーニョからメッシへと10番の系譜が継がれた時と同じようにです。
その点、ファティのポテンシャルは「次の10番」に申し分なく、だからこそリーガで経験を積ませて成長を促したい向きもある筈です。
現状のバルセロナの前線は若手の成長には芳しくありません。メッシがいて、スアレスがいて、グリーズマンがいて、デンベレもいます。夏にはネイマール復帰の可能性もあり、若手にとって「お手本は多いけど、経験が積みづらい」という環境なのではないでしょうか。
そこで、筆者は来季からファティをリーガ内の中下位クラブにレンタルし、シーズン通して経験を積ませて成長を促す、というプランを提唱したいのです。実際、私たち日本人は、マドリーからマジョルカへとレンタルで移籍した久保建英がシーズン中如何に大きく成長していったか、目の当たりにしたはずです。
久保はシーズン序盤から中盤にかけて適応に苦しんだものの、現在ではマジョルカに欠かせない攻撃の柱となっており、数字の面でも、ヨーロッパの10代選手屈指のスタッツを残しています。彼の例から、「試合に出る」ことが若い選手にとってどんなに重要かが分かる筈です。
上記の理由から、ファティもリーガのクラブにレンタル移籍をして、経験を積んで1,2年後にバルサの中心へ、というプランが一番魅力的だと、筆者は考えています。
アンス・ファティのプロフィール
続いては、アンス・ファティの簡単なプロフィールをご紹介していきます。
・プロフィール
①本名:アンスマネー・ファティ
②生年月日:2002年10月31日
③国籍:スペイン
④身長:178㎝
⑤体重:不明
⑥ポジション:WG
⑦利き足:右
⑧所属クラブ来歴:
2019〜 | FCバルセロナ |
⑨備考:12月10日のCLインテル戦、17歳40日でのCL史上最年少得点記録を更新。
アンス・ファティのプレースタイルを解説!!
最後に、アンス・ファティが得意とするプレースタイルをいくつか取り上げていきます。
①しなやかなドリブル突破
バルセロナでは初めての21世紀生まれの選手
若干17歳ながらトップチームで活躍するアンス・ファティ
新たなカンテラの至宝による芸術的ターン
From @fcbarcelona_jp
— フットボールチャンネル (@foot_ch) February 15, 2020
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スラロームのように抜けていくしなやかなドリブルが、ファティの一番の武器です。
ネイマールのようなド派手なフェイントで相手を惑わせたり、メッシのように鋭角な切り返しで相手を置き去りにしたりするわけではありませんが、ファティのドリブルはコースの取り方が上手く、「そこしかない」という場所にボールを通してしなやかに進んでいくため、「派手さはないけど独特」という雰囲気があります。
17歳という若さではありますが、そのドリブルは十分リーガエスパニョーラやチャンピオンズリーグの舞台で通用しており、その質の高さを窺わせます。
ここにフィジカルが付いて来れば、相手にとっては更に脅威となる筈ですし、ファティもこれまで以上に無理の利くプレーが可能となってくるはずです。
ここからの進化を楽しむ意味でも、アンス・ファティのドリブル突破は必見のプレースタイルの1つといえるでしょう。
②基本技術の高さ
FCバルセロナ所属アンス・ファティ17歳pic.twitter.com/dPFCGNJydI
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カンテラ出身だけあって、基本技術の高さには驚嘆に値するものがあります。
基本技術というのはもちろん「止める/蹴る/運ぶ」ですね。ファティはこれらの技術が非常に高く、トップの試合でも質を落とさずにトラップ、パス、ドリブルを普段通りに行うことが出来ます。
試合を観ていても、10代の選手にありがちなボールを持った際のもたつきがまったくなく、1つ1つの動作、プレーの繋ぎ目が非常に綺麗です。
これは幼少期からバルセロナで基本技術を鍛え上げてきた賜物でしょうし、プロ選手としてのファティを支えていく上でとても大きな力になる筈です。
ハイライトになりそうな部分だけでなく、何の変哲もないトラップやインサイドでのパス一つにでも注目して観てみると、アンス・ファティという若者のポテンシャルの大きさが分かるのではないでしょうか。
③動きの質、バリエーション
大事なことなので2回言います。
#アンス・ファティ はまだ16歳です
#アンス・ファティ はまだ16歳です
まだ彼の才能をチェックしていない方、まずはこのゴールを見てください#ラ・リーガ #バルセロナ
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また、ファティはオンザボールだけでなく、オフザボールの動きでもチームに貢献できる高い戦術眼と視野をも兼ね備えています。
というのも、試合中彼は自分がフリーになる動き、味方をフリーにするデコイランを頻繁に行える選手であり、その動きのバリエーションは実に多彩です。
ボールプレーヤーというのは得てしてオフザボールが苦手だったり、そもそもスプリントの試行回数が少なかったりといった問題を抱えている場合がありますが、ファティに関してはそう言ったネガティブ要素はありません。
動きの幅も非常に多彩で、味方が横パスで敵を揺さぶったらどこにスペースが出来るのか、自分がどこに走れば味方にスペースを提供できるのか、そういったことを考えていることが窺えます。これほどまでに質の高いランニングを行えるのは、まさに10代離れした能力の持ち主といえるでしょう。
このような動きの質もカンテラで培った戦術眼があるからこそだといえますし、インテリジェンスに溢れた細かなプレーからも、大器の片鱗を感じさせますね。
まとめ
さて、いかがだったでしょうか。
今回は、『アンス・ファティの移籍情報まとめ!プロフィールやプレースタイルも調査!』と題してお伝えしました。
将来を嘱望される10代の若手選手は世界中に数多くいますが、今回ご紹介したアンス・ファティは、その中でも確実に10指に入る逸材だといえます。
ムバッペやサンチョ、ハーランドと共に、「メッシ/C・ロナウド時代」以降のサッカーシーンを一線で担っていくはずです。
特に10代の選手は、成長を見守る楽しさがありますし、今後もファティの進化から目が離せませんね。
それでは、次回の記事でお会いしましょう。
いつもありがとうございます。
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